2022/07/02 11:00
富山地方鉄道が運営する路線は、前回紹介した軌道線(市内電車/LRT)と、鉄道線に大別できます。
鉄道線は、富山駅を宇奈月温泉を結ぶ「本線」、寺田から岩峅寺経由で立山へ向かう「立山線」、そして、稲荷町から分かれて南富山経由で岩峅寺へ繋がる「不二越・上滝線」があります。
今回のタイトル「稲荷町駅」は、富山駅から一駅、ここから不二越・上滝線が分かれるので、全路線の電車が通る唯一の中間駅であり、そして車庫を抱える重要な駅なのです。

富山地方鉄道は、立山や宇奈月温泉といった有名観光地を抱えた路線であり、観光客の注目を集める車両として、元・京阪電鉄「3000系特急テレビカー」や、元・西武鉄道「5000系レッドアロー」を譲り受け、特急電車、時にはローカル普通電車として運行していることでも有名です。
ここ稲荷町の車庫では、そういった大手私鉄を引退した懐かしい車両に出会えることも醍醐味の一つ。写真右は元・京阪オリジナルカラー、左が富山地方鉄道の新塗装です。両車両の間から見えるデキに驚き喜んでとった一枚です。2022年5月撮影。

2枚目の写真は、京阪電鉄からやってきた「ダブルデッカー車両」。
仕事で富山を訪れたのですが、富山駅から一駅ということもあり、限られた時間で少しでも見られたらという思いで訪問しました。
昨今のコロナ禍の影響により特急電車の運行が取りやめになっているというアナウンスもあり、これらの目玉特急車両の去就が気になるとともに、富山地方鉄道に観光客が戻ることを願って止みません。

3枚目の写真は、富山駅の戻りで乗って帰ってきた主力車両14760形、昔ながらの富山地方鉄道電車の塗装で活躍しています。
14760形も、元・京阪の10030形と同じ塗分けの新塗装に変更されたのですが、2編成のみ変更され、写真の14771形を含むその他の車両は、旧塗装のまま残り、今に至っています。

最後の写真は、1992年1月、およそ30年前に撮影した富山地方鉄道富山駅の写真。当時は特に知識もなく、単なる駅の記録写真として残していましたが、ただ2編成だけ新塗装に変更された(下り方車番が)17468と17470の2編成が並んだ貴重なシーン。一番左に写っている旧型電車のクハ13型も懐かしいですね。
この時も、滞在時間の関係で少しでも、ということで稲荷町へ行って車両の写真を撮った、という「30年経ってもやっていることは変わらない」という話も、また機会がありましたら写真と共にご紹介できたらと思います。
2022-07-02